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「秘密保護法」廃止を!…”スパイ”で兄奪われた女性

 来る年も来る年も、「12月8日」を特別な思い
で迎える人がいる。秋間美江子さん(87)もその一
人だ。1941年12月8日の日米開戦の日、兄がスパ
イの疑いで特別高等警察に逮捕され、服役中にか
かった病気がもとで亡くなった。それ以来、12月
は「嫌いな月」だ。その月にもう一つ重みが加わ
る。新たなスパイ防止法ともいえる「特定秘密保
護法」が10日施行される。
 「今すぐ飛行場に飛んでいきたい。若かったら、
駆け出せるのに」。東京から約9000㌔離れた米コ
ロラド州ボルダーに住む秋間さんは、電話での取
材にそう語った。できるなら日本に渡り、秘密保
護法廃止を訴えたいという。
 73年前。北海道帝国大生だった兄、宮沢弘幸さ
んは、旅行中に聞いた海軍飛行場のことを親しい
米国人教師夫妻に話したことなどで、当時の軍機
保護法違反に問われ、懲役15年の判決を受けた。
戦後釈放されたが、刑務所で侵された結核のため
27歳で死去した。
 秘密保護法は、秘密の範囲があいまいな点など
が軍機保護法に類似すると指摘されている。秋間
さんは秘密保護法成立後の今年2月に来日し、講
演で廃止を訴えた。「自分と同じように苦しむ人が
出るのでは」
 毎年12月には当時の記憶がよぎる。東京の実家
に捜索に来た刑事が家を踏み荒らした日、「スパ
イの家族」と呼ばれ、怖くて沈黙を強いられた日
……。秋間さんは、日本の若者に、秘密保護法へ
の関心や危機感が広がらないことをもどかしく思
っている。                  【青島顕】
      毎日新聞8日朝刊より
  解説
*「レーン・宮沢事件」として知られる事件で
す。流したとされる「秘密」は周知の事実でした。
……。   毎日新聞2014年12月24日
by kenagena38 | 2014-12-24 12:05
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