憲法改悪反対労組声明
2013年11月3日 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 全国金属機械労働組合港合同 国鉄千葉動力車労働組合 戦後60数年にわたって阻んできた改憲と戦争への衝動が安倍政権の手によって解き放たれようとしている。内閣法 制局長官をすげ替えて憲法解釈がクーデター的に変更されようとしている。集団的自衛権を容認し、武器輸出三原則を 見直して世界中に自衛隊を派兵し、武器を輸出できるようにしようというのだ。特定秘密保護法を制定し、公務員やマ スコミを「懲役10年」の恐怖で沈黙させようというのだ。「新たな戦前」が始まろうとしている。かつて歩んでしま ったアジア諸国への侵略戦争と敗戦。その深い反省のなかで制定されたはずの憲法はふみにじられ、新たな戦争への歯 止めが外れようとしている。 自民党が発表した改憲草案は、戦争放棄を定めた9条を「戦争条項」に180度変貌させてしまっている。「国防軍 を保持する」「自衛権の発動は妨げない」「国は、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない」 というのだ。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に 存することを宣言し、この憲法を確定する」「基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、侵 すことのできない永久の権利として信託されたものである」とうたわれた前文や97条は偏狭なナショナリズムに書き 替えられ、「天皇は元首」と明記されている。「秩序を害することを目的として結社することは認められない」と、結 社・言論・表現の自由、基本的人権、労働基本権が根本的に否定され、すべての権利を停止することができる「国家緊 急事態権」も盛り込まれている。 戦争が至るところで増殖している。沖縄では日米安保体制と米軍基地の再編強化が進んでいる。国家主義や排外主義、 領土問題が洪水のように煽られ、憎悪と恐怖が時代の精神になろうとしている。 戦後政治を支配した自民党の一貫した立場は、「自主憲法」を制定し、再び独自の軍事大国として登場したいという ことであった。だから、「憲法改悪反対」は日本の労働運動にとって全ての闘いの土台をなす最も重要な課題であった。 しかし、総評・社会党の解散と労働運動のとめどない後退が事態を一変させた。「戦争反対」の原点は忘れ去られ、 労働運動の中からも改憲を容認する部分が生まれてきたのだ。われわれは歴史から学んできたはずであった。しかし、 支配の危機につき動かされ、国益と結びついた戦争への衝動が現実化したとたんに、それまでは戦争に反対してきた者 が挙国一致と戦争の支持者に転落していった歴史が再び繰り返されようとしている。 始まりは国鉄分割・民営化だった。中曽根元首相は、その狙いを「国労をつぶし、総評・社会党をつぶすことを明確 に意識してやった」「行革でお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置することが目的だった」と語っている。 今こそその流れを断ち切り、労働者の団結した力をとり戻さなければならない。 外への戦争の野望は内に向けた労働者への戦争とひとつのものだ。政治反動と表裏一体で貧困と格差が蔓延し、雇用、 社会保障制度、教育、医療等、生きる権利そのものへの激しい破壊攻撃が加えられている。 福島では、これまで人類が経験したことのない大規模な放射能汚染が拡大し、打つ手すらない危機が進行していると いうのに、この国の政府は、原発マフィアの利益のために、「全てはコントロールされており安全」という虚言で真実 を覆い隠し、200万県民を見殺しにしようとしている。 われわれは歴史の大きな分岐点に立っている。憲法改悪を許してはいけない。戦争への道を阻止しなければいけない。 戦争反対の闘いが、労働運動の需要な課題となっている。それは平和を求める労働者の特別の任務だ。その闘いはどん な困難を伴おうとやりとげなければいけない課題だ。なぜなら、労働者の団結した闘いこそが歴史を動かし、社会を変 革する力だからだ。労働者の闘いこそが戦争を止める力だ。 生きることそのものを奪われた怒りの声が積みあがっている。時代への危機感が満ち溢れようとしている。われわれ は、アジアー世界の民衆と連帯し、力を合わせて憲法改悪反対の闘いに立ち上がる。平和のための特別の任務として戦 争につながる全てに反対する。その声を広げるために全力で努力する。未来への希望を自らの手で築きあげるために二 度と過ちは繰り返さない。
by kenagena38
| 2014-01-12 08:45
|
カテゴリ
リンク
以前の記事
2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 最新のトラックバック
その他のジャンル
最新の記事
ブログパーツ
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||